〈23区の新年度予算案から〉世田谷区 小中学校の給食費を1年無償化
原田遼 (2023年2月10日付 東京新聞朝刊)
〈2023年度予算案〉世田谷区は、物価高対策として全90の区立小中学校の給食費を無償化するため、26億円を盛り込んだ。2023年度に限った時限措置で、保坂展人区長は24年度以降は「社会経済状況を見て判断する」としている。
出産費助成を「第1子から」に拡大
保坂区長は時限的な措置とした理由について「堅実に財政見通しをつけたため」と説明。就学援助を受ける児童生徒はすでに無償化されており、新たに必要となる財源19億円は財政調整基金を取り崩して充てる。「少子化は相当深刻。できる限り負担軽減をしたい」と恒久化にも前向きな姿勢を示した。
少子化対策として都の関連事業に加え、子ども1人につき5万円を支給する区独自の出産費助成に3億円を付けた。これまで第3子以降に限定していたが、第1子から支給対象とする。
特定分野に特異な才能がある「ギフテッド」と呼ばれる児童生徒に、既存の枠組みにとらわれない指導をする研究に300万円を計上。海外では経済、科学、芸術などの分野でギフテッドらが飛び級で学べる仕組みがあることから、区でも支援する分野や仕組みを検討。23年度にも複数の学校で試験的に授業を行う方針。
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