野性児にするはずが、かわいいもの好きな甘えん坊に…でもこれでいい〈ヨッピーさんの子育て日記〉6

(2025年12月10日付 東京新聞朝刊)
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後部座席でぬいぐるみとリカちゃん人形を抱いて寝る息子

 ヨッピーさんの子育て日記

ジャングルに置き去りにされても

 わが家では、4歳の長男と1歳の長女を育てていますが、教育方針は長男が生まれた時から「野性児にする」というものです。「野性児」とは「ジャングルに置き去りにされても元気にやってそうな感じ」でしょうか。

 ひと昔前まで「勉強して良い大学に入り、好待遇の職業に就く」のが人生の勝ち筋だったのかもしれませんが、生成AIが出てきて「頭脳労働」の価値が下がりそうだし、変化の激しい社会では「将来稼げそうな仕事」なんてサッパリ分からない。なので「元気で、何事にも面白がって取り組む人であれば、どうなっても楽しく人生を過ごせそうだな」くらいに思っていて、物おじしない姿勢に好奇心、行動力、そういったものを子どもたちに身に付けてほしいと思うのです。

同じように育てているのに、違う

 僕が会社員を辞めてフリーランスになってはや15年、周囲には漫画家や経営者など、いろんな人がいるのですが「生き残ってるなー」って思うのは、そういうタイプ。ライターとして実績があったり売れたりしている人も、人当たりがよく、行動力もあって元気な人たちなんですよね。

 そういった能力を鍛え上げるべく、息子が赤ちゃんの頃からカヌーに乗せたり川で泳がせたり、飲み会や仕事先にも連れていき、いろんな人に会わせ、野山に放って元気良く育てていたのです。が、4歳になった今、ピンク色とかわいいものと原宿が大好きで、すぐに泣く甘えん坊な男の子に育ちました…?

 同じように育てているのに、もうすぐ2歳になる長女は気が強くて乱暴。長男が「パパ! たたいてくる!」と告げ口にやってきます。性格が違う以上「親の思うようには育たない」というのは、実際そうなので「野性児感はまったくないけど、これはこれでいいか~」と思うのです。

達者な口に「お、一本取られたな」

 長男はすぐ泣く甘えん坊のくせに口は達者。この間、オモチャを片づけないことをしかったら「今は僕が話してるんだから、パパはちゃんと聞いて」なんて言ってくる。「お、一本取られたな」と思って「ごめんね。じゃあちゃんと聞くから、お話しして」と言って、聞いてみると「今はお絵描きしたいから片付けはあとにする」と言うのです。「お絵描きよりお片付けが先でしょ」としかったのですが、口先の達者っぷりに「成長してるな~」という実感があります。

 この前、保育園に長男を迎えに行ったら先生に怒られている最中で「今は先生が話してるんだから、ちゃんと最後まで聞こうね」って言われていました。なるほど、君が普段、先生に言われてることだったのね。

ヨッピー

 ライター。家事時短術を発信し、4歳長男と1歳長女の子育てを楽しむ。 

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