学校再開どうなる?都内の区市町村の現状をまとめました 休校延長、分散登校…各教委がコロナ対策と学習機会の確保に苦慮
世田谷区 通常の時間割は5月7日から
中央区は予定通り今月6日に小中学校の始業式と小学校の入学式、7日に中学校の入学式を行い、小中学校とも5月6日まで休校する。
休校期間中は、3日に1日のペースで登校日を設ける。学校の判断で、学年ごと、あるいはクラスごとに分散登校し、児童生徒の集中を緩和する。授業時間を確保するため、夏休みの短縮も検討している。
世田谷区は、小中学校の始業式と小学校の入学式を4月6日に実施。しかし、通常の時間割による授業は5月7日から。4月7日(中学校は7日が入学式のため8日)から5月1日までは分散登校にする。
目黒区教育委員会は、5月6日まで臨時休校すると決めた。港区も、小中学校などの休校を来月6日まで延長する。
葛飾区 入学式で歌の斉唱は取りやめ
葛飾区教委は2日、休校を5月6日まで延長すると発表した。入学式は歌の斉唱を取りやめ、出席者を制限して実施する。
墨田区と北区の教委も5月6日までの延長を発表。足立区教委は5月10日まで延長し、同11日から再開する。同7、8日は慣らしのための自由登校期間にするという。
台東区教委は、休校を4月19日まで延長すると決め、1日に区のホームページで発表した。小学校の入学式、始業式、中学校の始業式は20日、中学校の入学式は21日を予定。
指導課は「保護者から問い合わせもあるが、決めた日程に向けて準備を進めていると答えている。都から通知が来たら、その内容、区内の感染状況などを考慮して検討していく」とし、日程変更もありうるとの見方を示した。
大田区 ICT=情報通信技術で学習支援
新宿区教委は「3日中に方針を決める。ホームページや各学校を通じて保護者らに通知する」と話した。中野区教委も3日に方針を決定するとしている。
大田区も、小中学校の休校中のICT(Information and Communication Technology=情報通信技術)活用による学習支援や給食提供などを調整しており、3日に方針を公表する予定。
多摩地域の対応は? 町田市、国立市、東村山市は5月6日まで休校延長
多摩地域の市町村や教育現場も2日、対応に追われた。
町田、国立、東村山の各市や奥多摩町などの教育委員会は都の方針に沿って、大型連休の5月6日まで臨時休校を延長することを決めた。いずれも週明けに予定する入学式と始業式は、規模を縮小したり、人が密集しないようにする感染対策を徹底して実施する。府中市なども大型連休まで休校にする方向で検討している。
国立市は期間中、子どもたちの健康状態や課題の進み具合などを確認するため、週1回の登校日を設ける方針。担当者は「このような社会情勢の中ではやむを得ない。学習時間の確保については、再開後に休日を授業日にすることなどを検討したい」と話し、府中市の担当者も「夏休みや冬休みを短くして授業をすることも考えたい」と説明した。東村山市の担当者は「各学校は教育課程を大幅に組み直す必要がある。子どもたちがモチベーションを保てるかも心配だ」と不安を口にした。
対応が決まった町田市の町田第一小では、6日の入学式と始業式で登校する児童に短時間で教科書を配れるよう、教員たちが一人分ずつまとめるなど準備を進めた。宮島徹校長は「長い休みで子どもたちの生活リズムが崩れないか心配。ストレスもたまっているだろうから、6日には短時間でも友達や先生と会って元気を出してほしい。私たちも子どもたちに会いたい」と話した。
長引く休校 保護者に不安と戸惑い「学校と双方向の仕組みを」
保護者からは不安と戸惑いの声が上がった。
小学3年の長男がいる町田市の藤吉香織さん(42)は「1カ月の休校も長かったのに、さらに1カ月となると…。昼食の買い出しも用意も大変。図書館も芝生広場も休みで、気分転換に外出できるところもない」とと困惑。「家では勉強しないので、学校と通信し、双方向でやりとりできる仕組みを取り入れてもらえるとうれしい」と期待した。
中学2年の長女がいる府中市の成川綾さん(42)は「娘はYouTubeを見てばかり。外出もままならず、運動機能が落ちないか心配。来年度は高校受験なので、夏休みをなくして授業にしてほしい」と語った。
川崎市は17日まで休校延長、部活動も中止 始業式は各校判断で
神奈川県の川崎市教育委員会は2日、市立小中学校と特別支援学校、市立高校を新年度、17日まで休校にすると発表した。新型コロナウイルスの感染の状況によっては延長も検討する。入学式は感染拡大防止措置をとった上で開くが、始業式は各校の判断に委ねる。
市教委によると、例年、始業式は入学式と同日に実施する学校が多かった。入学式に在校生の参加を見合わせるなどの対応が必要で、始業式を同日に開くのが難しい学校もあることから、始業式の開催は休校期間中も含めて各校が判断する。
子どもの居場所確保策として、3月の休校時と同様にわくわくプラザ(学童保育)を活用。学校と連携しながら平日午前8時半~午後1時に受け入れる。3月より終了時間を一時間早め、各校はその分、わくわくプラザに来ない子どもに家庭訪問したり電話をかけたりするなどの精神的ケアに努める。
5日まで中止としていた部活動は、休校に伴い17日まで中止期間を延長する。
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