IT人材育成事業に群馬の高2が最年少選抜 青山柊太朗さん「映像型ノート」構想、東大で指導受け開発へ
市川勘太郎 (2020年6月30日付 東京新聞朝刊)
私立ぐんま国際アカデミー(GKA、群馬県太田市)高等部2年の青山柊太朗(しゅうたろう)さん(16)=埼玉県熊谷市=が群馬県内で唯一、独立行政法人・情報処理推進機構(東京)が若手IT人材を育成する「未踏IT人材発掘・育成事業」に選ばれた。2度目の挑戦に青山さんは「去年は選ばれず、悔しさがあったので、今年は自分が考えたアイデアが認められうれしい」と喜んでいる。
小4からプログラミング 受賞歴や米留学経験も
青山さんはロボットに興味を持ち、小学4年からプログラミングを学んできた。2016年に22歳以下のプログラミングコンテストで経済産業大臣賞を受賞するなど、数々の受賞歴がある。
昨夏、文部科学省のプログラムで米シリコンバレーへ3カ月間留学。この際、学びに役立つものを作りたいと考え、今回の事業には「時間を操作する映像型ノートの開発」をテーマとして企画書を提出した。
企画書は構想段階で、授業で使うノートに着目。ノートとして利用できるタブレット型端末に授業映像を取り込み、リアルタイムの対面授業でも内容が理解できなかった場合などに、その場で授業映像を巻き戻したり一時停止したりできる機能を考えている。
高校生の選抜は2人だけ「専門的な指導受けたい」
事業の一環として、人間の認識や行動能力を支援し拡張することを目指す「人間拡張工学」を研究する、東京大先端科学技術研究センターの稲見昌彦教授から近く指導を受ける。青山さんは「1年前からITに興味を持っていて、稲見先生はこの分野の権威。専門的な指導を受けたい」と意気込んでいる。
事業は2000年に開始。選抜者はIT業界で著名な大学教授や企業関係者から指導を受けながら、9カ月かけて成果物を開発する。開発に必要な支援金も受けられる。今年は25歳未満で全国から132件の応募があり、20件計32人が選ばれた。このうち最も若いのは青山さんを含む高校生2人だった。
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