変な校則教えて! 千葉県弁護士会がアンケート開始 「声を上げる権利があると知ってほしい」
加藤豊大 (2021年10月27日付 東京新聞朝刊)
子どもたちへの人権侵害の恐れがある行き過ぎた「ブラック校則」の見直しにつなげようと、千葉県弁護士会は、県内全ての小中高校の児童生徒、保護者、卒業生を対象にアンケートを行うなど、校則の実態調査を始めた。公立中学校に対しては、情報公開制度を活用して校則や明文化されていないルールを調べる。来春をめどに調査結果を発表する。
「髪先が赤みがかっている」と黒染めスプレー
近年、全国各地で「下着の色が細かく指定されている」「地毛なのに髪形や色を強要される」といったブラック校則の事例が問題化。県内でも2019年3月、髪先が赤みがかっているとして、県立高の女子生徒が教諭らに髪の黒染めスプレーを吹きかけられるケースがあり、今年6月には文部科学省が各都道府県の教育委員会に校則見直しを求める通知を出した。
実態調査は、校則への関心の高まりを受け、同会の子どもの権利委員会が企画。同委員会によると、都道府県内の全学校を対象とした弁護士会による校則調査は全国的にも珍しいという。
県内全学校の児童生徒・卒業生・保護者が対象
県内全学校の生徒や卒業生、保護者向けには、県弁護士会のウェブサイトなどで「何のため?と思うルールはあるか」「それが原因で嫌な思いをしたことがあるか」といった17項目の質問を公開して調査。10月15日から12月末まで受け付けている。
特に、進学先を選べずに入学することの多い公立中学校については、情報公開制度を利用し、学校側に全ての校則やルールを開示してもらい、弁護士らが調査する。
同委員会の村山直(すなお)弁護士は記者会見で「おかしな校則には声を上げる権利があることを、児童生徒らには知ってほしい」と意義を強調した。来年4月ごろに調査結果を発表した上で、理不尽な校則があれば各自治体や学校に改善を働き掛ける予定だ。
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