「都立高入試の英語スピーキングテストの導入中止を」9392人が署名 英語教育関係者の会が都教委に提出
加藤健太 (2022年4月13日付 東京新聞朝刊)
東京都教育委員会が都立高校入試に活用する方針を示している英語スピーキングテストを巡り、テストの導入中止を求めている市民団体は12日、同日までに集めた賛同者9392人分の署名を都教委に提出した。
「影響は全国に波及しかねない」
英語教育の関係者でつくる「都立高校入試へのスピーキングテスト導入の中止を求める会」が提出した。会によると、昨年12月からオンラインで署名を呼び掛け、教員や保護者らから賛同が寄せられた。
同日、都庁で記者会見した池田真澄会長は「都教委は他県での活用に向けて連携する姿勢を示しており、影響は全国に波及しかねない」と指摘した。
都教委の担当者は「テストは中学校で身に付けた英語力を高校でも生かすためのもの。実施に向けた準備を確実に行っていきたい」と話した。
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多くの先進国(欧州、韓国など)では、小学校から、英語での会話が教えられ、中学、高校生徒ともなれば、結構英語でしゃべる。日本だけじゃないかな、あんなに英語に時間を費やしているのに、学校教育だけでは、ちゃんと喋れる人がほとんどいない。
日本人は、入試のためなら、時間もお金も惜しまない。だから、スピーキングを入試に入れれば、英語教育界も、学校も、塾も、英語を話すことに重心を置かなくてはならなくなる。これでやっと、先進国並みとなれるのでは。
英語でインタビューを受けるウクライナの子どもたちは、高校生ともなれば、しっかり英語で実情を話している。これを見て、英語教育関係者は、焦らないのかなぁ。入試に、英語のスピーキングテストは、日本の英語教育を、根本から変える妙案だと思うんだけど。
去年、中3で、スピーキングテストのプレテストを受けたものです。
スピーキングテストの1つめの問題点は、テストの公平性です。
プレテストでは、問題に答えたり、画面に表示された絵を英語で説明するといったものが行われました。正直、あまりうまく答えられなかったのですが、スコアがAで2番目に高かったと思います(3ヶ月前に見た結果なので記憶が曖昧です)。反対に、何年か留学経験がある人が私と同じ結果で、ほんとに全員が公平に審査されているのかわかりませんでした。
2つめの問題点は、全くテストについて、受験生に周知されていないことです。
11月頃、英語のスピーキングテストがあると先生から言われましたが、それ以外に具体的な説明はありませんでした。
先生に質問に行きましたが、先生も特に知らされていないとのこと。
出題内容がわからず、なんの対策もできませんでした。
これは、大きな問題です。
対策ができないことではなく、前年度からのデータを蓄積させている塾などに通えていて、対策をできる子と、そうでない子に別れるということです。
また、学校だけでなく、ネイティブとのスピーキングレッスンなどを申し込む余裕のある子とそういったことにお金を使えない子でも差が生まれます。
果たしてこれで、英語教育が発展していくのでしょうか??
点数を取るために塾やレッスンを受講する子が、英語指導に力を入れる高校に進学し、そうできない子が、レベルの低い高校に進学していく。
後者のような子は、一体どこで英語力を身につければよいのでしょうか。
お金がある子が点数を稼ぎ、公立高校に進学していくのはなぜでしょうか。
まったく生徒にも先生にも周知されていないまま、スピーキングテストを導入してよいのでしょうか?
私は英語のスピーキングは重要だと考えていますが、このテストでほんとうに学生の英語力が高められるとは思いません。それだけでなく、ますます格差を助長し、公教育の意義というものが見失われようとしています。導入は中止し、他の改革方法を探るべきではないでしょうか??
シッカリスピーキングを教えられた生徒、その逆の生徒がそれぞれスピーキング技能が100と0だとします。それが全く同じ扱いであるのはテストとして非常に不公平だと思います。スピーキング技能の習得レベルを上げるのは『学習指導要領』にありますように、英語教育の根幹です。
入試にスピーキングが入らなくなれば、スピーキングを表面的に教えれば良くなります。そうなれば片言の英語のまま。今、それが日本で起こっております。進学塾も今まで通りスピーキングは教える必要がありません。
英語教育の議論は、シッカリ実際のカリキュラムを表にだしてして頂きたいです。生徒たちの英語力の低さを犠牲に、抽象論ばかりではどうしようもありません。
コメント欄に「英語アレルギーをお持ちの方々があれこれ理由を付けて」とこのスピーキングテストの入試への導入に賛成を表明されていますが、そのような誤解を一掃するためにも、メディアは、この会見やそれ以前の報道や他団体の会見で示されてきた、本質的な試験の欠陥設計をまず周知していただきたいです。英語を話す能力を重要視する者の端くれとして、これほど受検者と世間を馬鹿にしたペテンはあり得ないと憤慨しています。
英語アレルギーをお持ちの方々があれこれ理由を付けて反対し続けるでしょうが、私は賛成です。
理由はコミュニケーションを基にした相互理解は平和、経済、文化など様々な面での発展に寄与する為です。
今年度から実施するというのに、未だ準備と言っている都教委に呆れます。4月現在保護者と生徒に、どのようなテストで、どのように評価し、高校でどう生かすのか何も説明がありません。
この件についての記事を読んだり、勉強会に参加し知れば知るほど、不透明で不公正なテストだとわかります。なぜ都立高入試で使うのか、「話す力」をつけるためならば普段の授業で定期的にじぶんのレベルを確認するために、このテストを活用すればいいのではないでしょうか。
「話す力」を評価するのはとても難しいと思います。これが正解という話し方はないのではないでしょうか。誰がどのように採点したかも明らかにされないと聞いています。そんなテストなのに、1点を争う都立高校入試で活用するのは、無理があると思います。
スコアが1月に出ると聞きましたが、中学3年の二学期までに志望校は決めています。進路指導が混乱するし、子どもたちのメンタル面も心配です。
高校で生かすと、都教委の方が話されていますが、都立高校は今年度テストの日程(場所使用)が知らされているだけで、その他具体的なことは何も知らなかったです(都立高校へ電話で確認)
都立高校に子ども通わせる保護者です。12月の学校との最終面談のあと一ヶ月も経ってからスピーキングテストの結果が出るというのがどう考えても遅すぎます。志望校を決める最終面談に間に合わないテストって何なんでしょうか。もっと早い日程にすることはできないのでしょうか。1月半ばに成績が送られてきて、成績が奮わなかった場合の受験生の心理状況を考えると気の毒でなりません。
受験生にとっては12月の面談は特別なものです。都立高入試において内申点は10分の3を占める大事な成績です。ですから最終面談での内申の告知は緊張に満ちたもののはずです。予想よりも高い内申をもらえて自信をつけて試験に臨む子、思うように内申が伸びなかった子。いろんなお子さんがいるとは思いますが、内申を聞いてショックを受けた子もそこから気持ちを切り替え、志望校を変えるなり、志望校に届くよう実力を上げるなり、最後の受験勉強の追い込みに向かうと思います。
そんな中で1月に再度、スピーキングテストの結果返却があるとしたら、結果が奮わなかった子はさらにショックを受けるのではないでしょうか。一度ならず二度までも、しかも試験1ヶ月前にショックを受けさせるようなスケジュールを組むのは信じがたいです。学校だって1月の忙しい中、再度面談を行うなどそんな余裕があるのでしょうか。
記事には「都教委の担当者は『現場の教員の声を聞きながら準備を進めてきた』」とありますが、一体どんな声を聞けばこんなスケジュールを組むことができるのか、受験生や中学校の進学指導の現場をどうにも無視したやり方に怒りしかわきません。