「自主保育」知ってますか? 親が当番制で保育「まるで大家族」 川崎のグループが情報発信

石川修巳 (2019年11月21日付 東京新聞朝刊)

 就学前の子どもを親たちが交代で保育する「自主保育」を知ってもらおうと、「地域で子育てを考えよう連絡会」(ちいくれん)は20日、自主保育フェスタを川崎市子ども夢パーク(高津区)で開いた。「まるで大家族。保育園でも幼稚園でもない、こんな子育てもあるよ」と呼び掛けた。

写真子どもたちの育ちを支え合う場づくりをテーマに語り合った自主保育フェスタ=高津区の市子ども夢パークで

園舎・カリキュラム・先生なし 地域の公園で

 このイベントは11月30日の「かわさき子どもの権利の日」にちなんで開催され、親子連れなど約60人が参加した。日雇い労働者の街と呼ばれた大阪・釜ケ崎地域の施設を舞台に、子どもの育ちを支え合う人々を描いたドキュメンタリー「さとにきたらええやん」を上映。子どもの居場所をテーマに、感想を語り合った。

 ちいくれんは、市内で自主保育を行う5グループで構成。園舎やカリキュラムがなく、先生もいない仕組みで、親たちが当番制で子どもを預かり、地域の公園などで保育している。

「就学前のもうひとつの子育ての場」市の助成も

 代表の鈴木暁子さん(34)は「子どもたちは自分の力で遊ぶようになる。親にとっても、みんなで子育てしながら幸せな時間を共有できる」と説明。「就学前のもうひとつの子育ての場」として、市から活動費の助成もあるという。

 ちいくれんは1990年の発足から来年で30年。宮前区の公園を主な活動場所とする「自主保育B.B.だん」の大西由紀野さん(42)は「今は5つの家族が参加している。大きい家族みたいで、どっぷり自主保育の毎日を楽しんでいます」と魅力を語った。

元記事:東京新聞 TOKYO Web 2019年11月21日

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