保育園が休園に 一日中家にいると元気が有り余って…〈古泉智浩さんの子育て日記〉30

(2022年2月11日付 東京新聞朝刊)
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夕食時、なぜか夏の格好をして席に着くぽんこちゃん

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僕が感染するとしたら、子どもから

 新型コロナウイルスのオミクロン株の流行で、僕が住む田舎町でも4歳の里子・ぽんこちゃんが通う保育園に感染者が出て、休園になってしまいました。僕自身、普段ほぼ家族以外との接触がなく、もし感染することがあるとしたら子どもからです。今回、ぽんこちゃんは濃厚接触者ではありませんでしたが、子どもが感染した場合は防ぎようがありません。

 ワクチンを昨年10月に打っているので、感染しても仕方がないと思えます。しかし、もしこれがエボラ出血熱など死亡リスクの高い感染症だとしたら、こんなのんきにしていられるでしょうか。とはいえ、どう対策したらいいのか何も思いつきません。

 とにかく保育園が休園になって、一日中家にいると元気が有り余って夜寝てくれません。おばあちゃんが免許の書き換えに行くと言うので、一緒について行きました。途中で道の駅に寄って食事しようとしたら、けっこうな混雑で脅威を感じたので、そのまま免許センターに行きました。免許センターの食堂はガラガラでした。おばあちゃんの手続きの間、だだっ広い敷地で鬼ごっこをして遊びました。

映画の主人公にぽんこちゃんを重ねて

 翌日は映画に行きました。『でっかくなっちゃった赤い子犬 僕はクリフォード』というコメディー映画です。小学1年のお兄ちゃんは映画館が苦手で全然一緒に見に行ってくれないのですが、ぽんこちゃんは乗りがいいので何でも付き合ってくれます。

 去年『クレヨンしんちゃん』を見に行った時は見始めてすぐトイレに行き、その後も帰りたがって半分ほどで出ました。今年は、映画前にトイレを済ませ、すごく集中して見ていて1回しか帰りたいと言わず、最後までしっかり見ました。映画は大人の僕が見ても面白かったのです。

 真っ赤な毛並みの子犬を小学6年の女の子が家で飼い始めると、子犬が自動車よりもでっかくなってしまうというお話です。でっかくなった子犬をなんとか元に戻せないかと四苦八苦するのですが、主人公が女の子だったこともあり、ぽんこちゃんが映画の中で頑張っているような錯覚に陥り、「そこまで頑張らなくていいんだよ、ぽんこちゃん」と感じて胸が張り裂けそうになりました。

 冷静さを欠いた鑑賞で、おすすめしていいのか分からないのですが、休園で時間を持て余して困っているパパさんママさん、保育園年少の子でも、きっと楽しいのではないでしょうか。(漫画家)

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