第2子の保育料無償化、中央区が企業主導型も対象へ 「不公平」との要望に応える
東京都が今月から始めた0~2歳の第2子の保育料無償化を巡り、中央区で無償化対象外となっている認可外の企業主導型保育施設を対象に含めてほしいと、区内の保護者有志のグループが区へ要望書を提出した。区は対象を広げる検討を始めた。
約230人分の署名と要望書を提出
無償化は東京都の補助事業で、実施主体は区市町村。対象範囲も区市町村が決める。中央区は保育の質の確保などを理由に、区が直接指導・助言ができる認可・認証保育所のみを対象にしている。
要望書は10日に約230人分の署名を添えて提出。第2子は認可保育所に入れなかったために企業主導型に通っているなどとし、「保育料負担は月6万5000円と決して軽いものではなく、不公平感は否めない」と訴えた。またグループが23区に聞き取りをしたところ、対象にしている区は複数あったという。
区「就労形態の多様化を踏まえた」
中央区は同日の区議会決算特別委員会で、認可外施設のうち、無償化となる対象を広げる方針を表明。区担当者は「就労形態や区民ニーズが多様化していることを踏まえた」としている。
要望した区内の40代女性は「活動の成果だと思う。安心して働ける」と話している。
子育て問題に詳しいNPO法人ファザーリングジャパン理事の高祖常子さんは「企業主導型に通う家庭が不利益を被ることは子育て家庭の経済状況の圧迫につながる。園の種類にかかわらず実施されるべきだ」と話した。
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