保育園運営力を問う初の「園長検定」に14人が合格 実践に生かし「安心して選んでもらえるように」

育休中、手作りのおもちゃで遊ぶ寧音ちゃんを見守る長谷川さん=相模原市緑区の自宅で
保育ができても園の運営は?
「園長検定を知り、『まさに必要だと思っていたものだ』と思って受検を決めた」と振り返るのは長谷川葵月(はづき)さん(42)。今月、育休から復職し、中央出版(名古屋市)が運営するアイン武蔵小杉北保育園(中原区)の副園長を務める。
産休に入る2023年10月まで、麻生区のアイン栗平保育園長として、行事の見直しや職場環境改善などに注力した。「園運営には園長自身の学びが大事」と考え、21年から2年間は、同区の田園調布学園大学大学院で「保育士の育ちを支える園長のケア的リーダーシップ」をテーマに、研究にいそしんだ。
研究の過程で気になったのが、園長の資格要件が国で明確に定められていないことだったという。「保育ができれば園運営ができるというものでもない。他の園の園長らと関わる中で、向上心や園運営の熱心さに差があり、何か指標が必要だと感じていた」
園長検定は育休中の受検となり、長男の寧音(ねお)ちゃん(1)が寝た後などに勉強に励んだ。「選択肢に迷う問題もあった。検定を通して学びが得られたし、一般企業の視点も知ることができて良かった」と受検当時を振り返る。検定合格者同士が交流し相談し合う場も設けられており、「園運営が楽になるきっかけになる」と、可能性の広がりに期待を膨らませている。

園運営に対する思いを語る村田さん=高津区で
働き方改革に低年収の打破も
JR武蔵溝ノ口駅近くの「みつばち保育園」の運営を統括する村田ふみよさん(45)は「自慢ばかりですみません」と笑うほど、同園に集う子どもや保護者、保育士に愛情を注ぐ。「地域に愛され、100年続く園にしていくことが目標。保育士が健全に働ける園なら、保護者も安心できる」と力を込める。
保育士には日頃、「あなたたちは歩く宣伝だよ」と伝えているという。公園で園児と遊ぶ保育士が疲れた顔だったら-。「保護者にここに預けたいと思ってもらえる見せ方も大事。保育士が楽しく働けるよう、サポートするのが私の役割」という。
村田さんは「保育士も会社員と同じように、8時間勤務が前提で休憩もしっかり取る必要がある。業界全体の低年収の状況も打破しないと」と訴える。「そういう思考の園長が増えていくように、園長検定1期生として貢献していきたい」
園長検定は正式名称「保育施設運営管理士検定」で、一般社団法人「未来創造連携機構」(川崎市)が実施。第2回検定試験は6月にオンラインで行われる。詳しくは「園長検定」公式サイトで紹介している。
なるほど!
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知りたい
大手一般企業に25年勤務、そこで主任も経験、退職後に園長になりました。
まず、検定料等が高額。多くの人に目指して欲しいのなら高額設定はないのでは?儲けも計算してるのでは?
一般企業に勤務していた事がとても役立っています。保育の研修も色々、参加していますが、閉鎖的な中でのイメージだと感じる物が多いです。
ちなみに新規開園から6年目、正社員保育士、パート保育士、他の調理員等、退職者は誰もいません。最高の職場です。
上に行けば行くほど、底辺に立つことを忘れない事だと意識しています。
保育士の職場ほど、閉ざされた陰湿な女性の狭い世界だと、実感しております。
しっかりした保育理念を古いと決め付け、親の人気取りと派手なパフォーマンスばかりに捕らわれ、職員の職場環境は改善されず、傍らで何人もの有望な人間が退職していく原因は、まさしく園長の力不足と見えます。
このような園長検定に意味はないと思う。ほとんどが社会で経験のない独特な世界で何十年も生きてきた園長だらけで、その人たちに何ができるのか?
傲慢で自分の給料、自分のお気に入りの職員を優遇するような園長ばかり。そのような人が受けた所で何が変わる?それ以前に社会に出て様々な人と出会い交流する方がよっぽど経験値が上がる
愛知県にはないですか?施設長として再確認とスキルを学びたい。勉強どうすればいいのかわからない。
保育園勤務の看護師です。
園長検定…昔むかしのやり方をする80歳超えの園長に、こういうのがあると知ってほしいです。
施設長として10年以上勤務していますが、施設長として未熟さを感じています。こういった検定を受けることでスキルアップや同じ悩みを抱える他の施設長の方と話をするきっかけになればと思いました。