スマホ画面 子どもは最低限の明るさで〈窪田良のメディカル・トーク〉

(2025年12月23日付 東京新聞朝刊)
イラスト スマホを見る子ども

イラスト・横田眞未子

適度な光は感覚を健やかに保つ

 スマートフォンの画面は明るいほど目に悪いのでは、と心配される方が多いようです。しかし「スマホの光が網膜に直接ダメージを与える」という決定的なエビデンスはありません。私たちの目は太古の昔から太陽光という非常に強い光を浴びて生活してきましたが、スマホの光量はそれよりはるかに弱いからです。

 だからといって明るさを気にしなくてよいわけではありません。強すぎる光はまぶしさを引き起こし、目の疲れや不快感につながります。特に子どもに必要以上にまぶしい光を与えることはありません。画面は「必要最低限の明るさ」に調節することが大切です。

 また、目だけでなく耳にも共通する話ですが、視覚や聴覚は“感度”を適切に維持することが重要です。繰り返しお伝えしているように屋外で遠くを見る事は近視予防に効果的です。適度な光、適度な音、これが私たちの感覚を健やかに保つ基本です。

目が疲れない程度の明るさで

 さらに、極端にまぶしい光を長時間浴びると、酸化ストレスにより白内障の進行を早める可能性が指摘されています。屋外での強烈な日差しや、強い照明を直接見続けるような状況には注意が必要です。

 スマホの画面は「まぶしすぎて目が疲れない程度の明るさで使う」。それだけで十分に目を守ることができます。身近な光との付き合い方を、少しだけ意識してみてください。

窪田良(くぼた・りょう)

写真

 1966年生まれ、兵庫県出身。眼科医、医学博士、窪田製薬ホールディングスCEO。慶応大医学部を卒業。虎の門病院勤務を経て、米シアトルのワシントン大助教授や慶応大医学部客員教授として活躍。現在は眼科現在は眼科領域で創薬と医療技術の研究開発に取り組む。著書に「近視は病気です」(東洋経済新報社)。本コラムでは、子どもの目が置かれた状況や近視予防対策などの話題を幅広く伝えます。

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