親子連れに人気の南池袋公園 トイレ不足解消に向け大作戦 「おむつ替えスペースもっと」の声も

宮崎美紀子 (2019年5月16日付 東京新聞朝刊)
 東京都豊島区は、池袋駅近くにあり、人気の南池袋公園の「トイレ不足」について、解決に着手した。まずは10連休初日の4月27日に「仮設の仮設」トイレを五つ設置。6月末に個室が5つあるコンテナ型の仮設トイレに置き換え、11月末に常設のトイレを新設する。3段階の「トイレ大作戦」だ。
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思い思いに芝生でくつろぐ人たち。写真奥の白いパネルで覆われた部分が女性と子ども専用の「仮設の仮設」トイレ=いずれも豊島区で

従来は女性用個室二つだけ…我慢できない長蛇の列

 3年前にオープンした同公園は芝生敷きで、ウッドデッキやカフェがある区内有数の人気スポット。休日はたくさんの親子連れでにぎわうが、女性用のトイレは個室が二つしかない。他におむつ替え台付きの多目的トイレが一つあるが、ニーズに見合わず長蛇の列に。

 区は近所のコンビニに協力を依頼したり、公園地下の駐輪所のトイレの利用を勧めていたが、トイレ増設は喫緊の課題だった。

 そこで区は連休にあわせ、公園の隅に女性・子ども専用として工事現場にあるような仮設の洋式トイレを設置した。

「数が増えて助かる」一方、「おむつ替え台足りない」の声も

 連休前半、11歳~2歳までの男の子3人を連れて公園を訪れた同区・利川真理子さん(43)は「女子トイレは並びます。うちは男の子なのでいいですが、女の子がいるお母さんは大変。トイレが増えるのは助かる」と歓迎した。

 6月にできる仮設トイレも女性・子ども専用で、女性用のほかに子ども用便器を付ける。11月新設の常設トイレは女性用が8つもあり、他に子ども用も1つ設ける。男性用と多目的トイレも新設。同公園を手掛けたデザイナーが設計し、景観にあったステキなトイレになりそうだ。

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連休初日に設置された女性と子ども専用の「仮設の仮設」トイレ

 一方で、「小さい子が動き回るので、子ども用の椅子がない仮設トイレは使えない」という板橋区の女性(33)も。1歳5カ月の子どものおむつを替えてきたという同区の女性(30)は「おむつ替えスペースが今は1カ所しかないから行列です。新しいトイレはおむつ替え台があるの?」と心配する。利川さんも上の子を公園に待たせ、離れた場所のデパートまでおむつ替えに走った経験があった。おしゃれなだけではなく、使い勝手もいいトイレが求められている。

元記事:東京新聞 TOKYO Web 2019年5月16日

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