畳の部屋で地域住民（中）と遊ぶ親子連れ＝国立市で

孤立しがちな子育て　親子のセーフティーネットに

　空き家になっていた古民家をシェアオフィスに改装した「やぼろじ」内に、つちのこひろばはある。縁側や緑豊かな中庭に面した畳の部屋には、木製のおもちゃも並ぶ。

　プレオープン中の7月下旬の朝は、親子がスタッフと談笑していた。子どもと来ていた同市の森田恵さんは「温かく迎えてくれて、心地いい時間が過ごせる。『ハイハイできるようになったね』などと、周りから言ってもらえるのでうれしい」と笑顔で語った。

　「子育てで孤立してしまった人は、救いの手を拒んでしまう」と語るのは、副理事長のすがいまゆみさん（62）。地域の中で子育てをしていくことが、親子のセーフティーネットになるという。

わらべ歌、畑で野菜の収穫…曜日ごとにさまざまなイベント

　わらべ歌や絵本の読み聞かせ、同会所有の畑での野菜の収穫など、さまざまなイベントを曜日ごとに開く。子育て中の不安解消も目指して、管理栄養士などの専門家からアドバイスを受けることもできるようにした。すがいさんは「子どもたちには、いろんな大人と出会い、育っていってほしい」と話している。

　開館は水～土曜日（祝日、年末年始は休館）の午前10時～午後3時。問い合わせはくにたち農園の会＝電話042（505）7200＝へ。