共働き子育てしやすい松戸市 駅近の託児施設にコワーキングスペースが増えています
牧田幸夫 (2021年1月28日付 東京新聞朝刊)
新型コロナウイルスの感染拡大で在宅勤務が増えた子育て世代を支援しようと、千葉県松戸市は駅近くの託児施設にWi-Fiが完備したコワーキングスペースの併設を進めている。コロナ疲れのストレスを抱え、子育てと仕事の両立が困難になったという声に応えたもので、こうした取り組みは千葉県内初という。「子どもを預けながら、子どもの近くで安心して仕事に集中できる」と利用者に好評だ。
スタッフに任せて、仕事に専念
昨年12月に新京成八柱駅の第二駅ビル内に新設された「ほっとルーム八柱」。施設の一角を仕事場として利用してもらおうと、3席分の机といすを置いた。
プレオープン時に利用した松戸市内の主婦津村幸子さん(33)は、8カ月の長女を預けて机に向かった。「サークルの広報紙の記事を作成したり、娘の離乳食を考えたり。自分の時間に集中できます」と歓迎。途中、長女の大声が聞こえてきたが、「スタッフさんが付いているので大丈夫」と仕事に専念できたという。
八柱、東松戸、北小金…次々に
松戸市子育て支援課によると、市内には乳幼児と保護者が気軽に集い、交流したり、育児相談ができる「おやこDE広場」などの施設が27カ所ある。このうち一時預かりも行っているところを「ほっとルーム」と呼び、八柱が6カ所目。今後、松戸駅近くで同様の機能を備えた「ほっとルーム松戸2号館」の開設を準備中だ。
また東松戸駅前と新松戸駅前の「送迎保育ステーション」も昨年12月から施設内に机といすを置き、保護者が仕事場として使えるようにした。4月には北小金駅前にもコワーキングスペース付きの送迎保育ステーションがオープンする。
共働き子育てしやすさ全国1位
子育てしやすい街づくりを重要施策に掲げる松戸市は、日経DUALの「共働き子育てしやすい街ランキング2020」の総合編で、初の全国1位を受賞。コロナ下での子育て支援策も高い評価を得たようだ。
子育て支援課の大場慶育(よしやす)課長補佐は「リモートワークをする方の育児と仕事の両立を支援する。コロナ禍においてもきめ細やかなケアとサポートを提供していきたい」と話している。
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