〈えほん〉「ひとのなみだ」文・内田麟太郎 絵・nakaban
長壁綾子 (2024年8月7日付 東京新聞朝刊)
戦争がはじまった。街の大きなビジョンから大統領の叫ぶ声が聞こえる。戦地に赴くのは、人間ではなくロボットの兵隊。
ぼくたちはゲームをしながら遊んでいていい。倒した敵の増え続ける数だけが報じられ、人々は勝利をたたえ合う。
そんな時、突然、テレビからぼくたちが知ろうとしなかった本当の戦争の姿が映し出され-。
詩人・内田麟太郎が非戦と平和への願いを込め、「近未来の戦争」を描く。ただ敵を殺すだけのロボットにされないように、涙を流す人でいられるように静かに問いかける。
1760円。童心社=電話03(5976)4181。
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