漁網がランドセルに 東京新聞本社1階で「海・循環・再生」展

早川由紀美
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豊岡鞄のランドセル。軽くて、容量が大きい=東京都千代田区内幸町の東京新聞本社で

 東京新聞本社(東京都千代田区内幸町)で、漁網からペレット、布への再生過程などを紹介する「海・循環・再生」展を開催している。10月15日まで(日・祝閉館)。

プラスチック漂着ごみの4割は漁網とロープ

 海に流出した漁網は海の生き物の命を脅かし、汚染の原因ともなる。環境省の調査ではプラスチックの漂着ごみの総重量の4割は漁網とロープが占める。

 一般社団法人アライアンス・フォー・ザ・ブルーは廃棄物を再生するリファインバース(東京都中央区)やモリトアパレル(台東区)、文房具メーカーのコクヨ(港区)、豊岡鞄(兵庫県豊岡市)など企業をつないで漁網の再生に取り組む。今回は漁網や再生ペレット、製品などを展示する。

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漁網(手前)を裁断し、ペレットにする。会場では触ってみることもできる

込められた願い「海について考えてほしい」

 再生素材は割高となるため製品の価格にも影響する。かばん産地として知られる豊岡市のメーカーの共同ブランド豊岡鞄は、長く使われるランドセルならば消費者が受け入れやすいと考えた。子どもたちに海について考えてほしいとの願いも込められているという。

 千葉大学の学生たちの環境への取り組みや、砂浜に刻んだ「海の声新聞」のメーキング動画なども見ることができる。

 展示時間は午前10時~午後6時。10月15日正午から、ドキュメンタリー映画の市民上映会「銀座ソーシャル映画祭」と共催で映画「プラスチックの海」の上映会を中越パルプ工業(東京都千代田区内幸町)で開く。入場料1000円。申し込み方法などは銀座ソーシャル映画祭のウェブサイトで案内している。参加者にはハゼをあしらった特製ストラップをプレゼントする。

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上映会の参加者にプレゼントする特製ストラップ

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