東京都教委の「相談ほっとLINE」半年で2120件 新学期や長期休みの前後に多くの「不安」
石原真樹 (2019年12月5日付 東京新聞朝刊)
「4月の第2週」が199件で最多
東京都教育委員会は、都内の中学、高校に通う生徒らを対象とした無料通信アプリ「LINE」での相談窓口に、4~9月の半年間で2120件の相談が寄せられたと発表した。
相談件数を週ごとでみると、4月の第2週が199件で最多で、第3週も157件と多かった。ほか、大型連休のある5月の第1週が129件、夏休み明け前後の8月の第4週が151件と多い。
新学年のスタートや長い休み明け前後に子どもたちが不安を感じている実態が浮かび上がった。相談件数の多かった時期は、内閣府の調査で18歳以下の自殺が増える時期と重なっている。
相談内容は友人関係や学業不振
相談内容で最も多かったのは、いじめを除く友人関係が533件。学業不振が121件、家族関係が116件の順で続いた。相談件数のうち52.3%が中学生、29.7%が高校生だった。ほかは、特別支援学校の生徒、不明、その他(保護者や小学生ら)。
先月の教育委員会の会合では、相談者の69.9%が1度しか利用しておらず、満足したのか、効果を感じられずに相談をやめたのか検証すべきだという意見や、対象を小学校高学年まで広げる提案があった。
相談は土日を含めて毎日午後5時から10時まで、都内の中高生ら約64万人を対象に受け付けている。都のアカウント「相談ほっとLINE@東京」に友だち登録すると、心理カウンセラーの資格を持つ相談員にチャットで相談できる。
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