母親の孤立を防ぐ「ファミリー・アテンダント」 日野市が新事業 乳幼児のいる世帯に訪問支援

宮本隆康 (2023年9月7日付 東京新聞朝刊)
 東京都日野市は本年度、乳幼児のいる世帯に民生児童委員やボランティアが訪問し、母親の話を傾聴したり育児を手伝ったりする「日野市ファミリー・アテンダント事業」を始める。事業費約150万円を盛り込んだ一般会計補正予算案を市議会9月定例会に提案した。

写真 おもちゃ手を伸ばす赤ちゃん

民生児童委員やボランティアが訪問

 日野市によると、近くに子育てで頼れる人がいない母親は、ネットで育児について調べて不安になったり、話し相手がいない状態になったりすることがあるため、訪問支援で孤立を防ぐのが目的。

 事業では、生後3~6カ月の乳児がいる世帯に民生児童委員の「見守りアテンダント」が家庭を訪問。育児用品を贈り、母親の気持ちに寄り添って話を聞いたり相談に応じたりする。希望があれば、子育て支援の研修を受けたボランティアの「寄り添いアテンダント」が訪問。話し相手になるほか、一緒に公園で遊んだり買い物に付き添ったりして子育てを手伝う。

都が計画、来年2月にも先行導入へ

 事業は東京都が計画し、日野市が先行的に導入する。10月から、子育て支援をしている日野市内のNPO法人のメンバーら約10人を対象に「寄り添いアテンダント」の研修を実施。来年2月ごろから訪問支援を始める。

 日野市の担当者は「保育園や幼稚園に通う前の子どもの母親は、他人とつながる場がないことがある。寄り添いアテンダントを通じてママ友ができたり、市民同士の緩やかなつながりになってほしい」と話している。

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