「1冊の本が、1人の女性の夢を叶えた」 絵本に詰め込んだたくさんのやりたいこと どんな小さな声も…

(2025年12月5日付 東京新聞朝刊)
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原画を前に(左から)エッセイストの犬山紙子さん、green seed booksの戸塚貴子さん、作家・アーティストの小林エリカさん=東京都世田谷区のBOOKSHOP TRAVELLERで

 ビビッドな色使いで、女性たちの生き生きとした姿をのびやかに描いたインドの絵本「わたしはなれる」(green seed books)が今年の4月に刊行されました。

 作者のサンギータ・ヨギさん(25)は幼くして結婚を強いられ、家事労働の合間を縫って絵を描きました。お酒を飲む、おしゃれをして踊る、歌う、楽器を弾く…。絵本にはたくさんの「やりたいこと」が詰まっています。今、日本にいる私たちが当たり前にできていることをできない女性たちが、この世界にいることを改めて思い知らされます。

 10月24日、原画展の開催を記念して、翻訳を担当した作家でアーティストの小林エリカさん(47)とエッセイストの犬山紙子さん(43)のトークイベントが東京都世田谷区の書店BOOKSHOP TRAVELLERで開かれました。

 「1冊の本によって、1人の女性が夢をかなえる姿を目の当たりにしました」と小林さん。「飛行機に乗ること」はサンギータさんの夢の一つ。絵本が出版されたことで、はじめて飛行機に乗ることができたのだそうです。

 小林さんは「日本でも女性が仕事をしたり、夜に集まったりできることが当たり前ではない時代がありました」と話します。私たちは、前の世代の人たちが切り開いてくれた社会の上に、立っています。

 「私にできることをしていきたい。声を上げることは、これから先の女の子のためでもあり、自分のためでもあるんですよね」と犬山さんは話します。

 一つ一つできることをして、社会を変えていく。サンギータさんが絵で夢をかなえたことにエンパワーされました。東京すくすくではどんなに小さな声も見逃さず、発信していきたいです。

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