川の字で寝るのは大変。でもいいこともある〈お父ちゃんやってます!加瀬健太郎〉
「川の字で寝る」という言い方があるけど、うちは6人で寝ているので「州」の字で寝ていると言ったらいいか。正確には、どういうふうに寝てるかというと、セミダブルのベッドを2つ並べて、その頭部側に二段ベッドを引っ付けて寝ている。
なぜ、こんなややこしいことをしてるかというと、四男が生まれる前に、家族6人でセミダブル2つでは、さすがに狭いだろうということで、上の2人が別の部屋で寝る用に二段ベッドを買った。しかし、最初は大喜びだった2人も、夜中になると、次男は「寝れないよー」と泣きながらこっちのベッドに入ってくるし、長男も「おまえだけここで寝てずりーぞ」と次男を追いかけてくる。
しょうがないので結局、元の部屋に二段ベッドも持ってくることになって、部屋はベッドでぎゅうぎゅうで変な感じになった。
それに、子どもといえども、寝返りで当たられると結構痛いし、足を背中にグリグリ差し込んでくる。おなかを枕にされる。夜中にトイレについて行かされる。枕元にゲロを吐かれる。オモチャで攻撃される。なんか冷たいなと思ったらオシッコしてる。寝ぼけて僕の首のあたりを踏んでいく。安眠はいつになったらやってくるのか。
でも、もちろん子どもと一緒に寝てていいこともある。眠れない時なんか、子どもに引っ付くとよく眠れたりするし、変な寝言を言うのも面白い。それに、みんなよく寝ながら笑うので、なんか、すごくうれしい気持ちになる。
加瀬健太郎(かせ・けんたろう)
写真家。1974年、大阪生まれ。東京の写真スタジオで勤務の後、ロンドンの専門学校で写真を学ぶ。現在は東京を拠点にフリーランスで活動。最新刊は「お父さん、まだだいじょうぶ?日記」(リトルモア)。このほか著書に「スンギ少年のダイエット日記」「お父さん、だいじょうぶ?日記」(同)「ぐうたらとけちとぷー」(偕成社)など。11歳、9歳、4歳、1歳の4兄弟の父。これまでの仕事や作品は公式サイトで紹介している。
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