スマホを持った中学生の長男へ、僕が伝えたこと〈お父ちゃんやってます!加瀬健太郎〉
「だれか~たすけてくれよ~」と叫ぶのが最近の四男のはやり。これを公園やスーパーでやるので、僕が不審者に見られやしないかとヒヤヒヤする。
長男が中学校のバスケットボール部に入った。朝練がある日は、朝7時前に家を出て行く。なぜか用のない次男まで早く学校に行くようになり、「今日は学年で3番目に早く学校に着いたよ」とか毎日うれしそうに報告してくる。
そして先日、とうとう次男は全学年で一番早く登校した児童になった。が、次の日から、また前のように登校時間ギリギリまで家で漫画を読んでいる。
なんで学校に早く行くのをやめたのか次男に聞くと、「パパにオリンピックで金メダルを取った人の気持ちわかる?」と答えた。あんたと一緒にしたらメダリストに失礼だ。
「クリスマスと誕生日のプレゼントを合わせていいから、中学に入ったらスマホ買ってよ」と長男が昨年末からしつこく言ってくる。「中学生がスマホ?」とも思ったが、結局根負けし買うことになった。
僕は長男と次男を呼んで話した。
「君たちもいろんな事に興味を持つ頃だ。スマホでエッチなのを見ることもあるかもしれない。そうすると、画面に『警告! このサイトを見た人はお金を払ってください』みたいなボタンが出る時がある。焦ってボタンを押したら絶対ダメ。そこは男同士、恥ずかしがらずお父さんに相談しなさい」
半笑いの息子たちに伝えていると、横にいた妻が「あんたよく知ってるね」と言った。
加瀬健太郎(かせ・けんたろう)
写真家。1974年、大阪生まれ。東京の写真スタジオで勤務の後、ロンドンの専門学校で写真を学ぶ。現在は東京を拠点にフリーランスで活動。最新刊は「お父さん、まだだいじょうぶ?日記」(リトルモア)。このほか著書に「スンギ少年のダイエット日記」「お父さん、だいじょうぶ?日記」(同)「ぐうたらとけちとぷー」(偕成社)など。12歳、10歳、6歳、2歳の4兄弟の父。これまでの仕事や作品は公式サイトで紹介している。
なるほど!
グッときた
もやもや...
もっと
知りたい