日光に当たれない難病「色素性乾皮症」の海陽ちゃん 治療法を求め情報発信する両親の思い「未来を変えたい」
異常な日焼け 6歳ごろから身体機能低下
兄の夕海(ゆうみ)君と室内を駆け回る。「こうしていると元気な男の子。でも、太陽の下で遊ぶことはできません」。篤司さんと真夕さんは、常に紫外線測定器を持ち歩く。自宅の窓には紫外線遮断フィルムを貼り、公園で遊ぶのは、日が落ちた夕方の1時間ほど。日中出かける時は、太陽の光が体に当たらないよう頭の先から足先までを覆う。
異変を感じたのは、生後2カ月。家族で雪山へ出かけた後、目の周りやほほに激しい日焼け痕が出た。「雪山で照り返しがひどかったからでは」。最初は医療機関でも分からなかった。しかし、外に出ると顔が腫れるほどの異常な日焼けをする。その後、「色素性乾皮症」と診断された。
色素性乾皮症は国の指定難病で発症は約2万2000人に1人。国内には約600人の患者がいると推定される。6歳ごろから難聴、転倒しやすいなどの症状が出始め、15歳ごろには歩くことが難しくなる。10代の終わりには、飲み込んで食事をするのも困難になるといわれている。生まれたばかりのわが子の未来が、涙でかすんだ。
「20年後、30年後も生きていてほしい」
間もなく2歳を迎える海陽ちゃんは、散歩も水泳もする。「こんなに元気だから、何とかなるかもしれない」。そう思っていた真夕さんは、成長を実感する一方で、体の機能の低下が始まるとされる6歳が迫る現実に焦りを感じる。「もう、あまり時間がない」
篤司さんと真夕さんは、講演活動やYouTubeのほか、インスタグラムやツイッターでも一家の生活を公開し、つながりを広げる。「海陽は今、生きている。20年、30年後も生きていてほしい。海陽の未来を変えたい」
色素性乾皮症とは
紫外線で引き起こされる遺伝子の傷を修復する仕組みに欠損があるため、傷が修復されないまま残ってしまう病気。日光に当たると、通常の約2000倍の確率で皮膚がんが生じるとされる。国内では患者の6割以上が原因不明の神経症状=歩行障害、難聴、誤嚥(ごえん)、嚥下困難=を合併している。日本での発症頻度は諸外国と比べると高い。
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知りたい
こんにちは。中学三年生でYouTubeで海陽君のことを知りました。そこで、私も海陽君のことを多くの人に知ってほしいと思い、今度弁論大会に出る際に海陽君のことを題材にした作文を発表したいのですがよろしいでしょうか?お返事お待ちしています。(名前はふせさせていただきます。)
私も, 海陽くんが太陽の下を思いっきり駆け回れる未来が来ることを祈っています. 仮にも創薬化学者なのに, お力になれず申し訳ありません.
先ほど, Pieter Cullis というブリティッシュコロンビア大学の先生が, 日本薬学会 年会という北海道で行われた学会で, 遺伝子治療に関わる内容の講演をされていました.
国内の遺伝子治療関連の施設は大体回られたとのことですが, こういう方にコンタクトを取ってみたりはされたのでしょうか? 大学の先生なんて, ネットに連絡先が載っていると思うのですが.