〈えほん〉「ねことことり」作・たてのひろし 絵・なかの真実

(2022年10月14日付 東京新聞朝刊)
写真

(長壁綾子撮影)

 こぶしの木の小枝をきれいに束ねるのがねこのお仕事。ある朝、ねこが仕事をはじめようとすると、窓に小鳥が止まった。「そこにある小枝を、少しわけてもらえないでしょうか?」。今にも泣き出しそうな小鳥に、ねこは小枝を1日1本あげることに。ねこと小鳥は毎日話すうちにすっかり仲良くなり、日々が楽しくなった。だけど、7本目、最後の1本を渡す日がきて…。

 日々の営みや共生、命の巡りを美しい細密画で描く。猫と小鳥のドラマチックな物語。秋の夜長にぜひ楽しんで。

 1650円。世界文化社=電話03(3262)5115。

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