孤立を笑顔に変える！「ふたごキャラバン2025mini」に多胎家庭が大集合
広がる支援の輪 茨城や愛知からも
「久しぶり～！」「大きくなったね！」など、会場となった損保ジャパンビルの会議室から明るい弾む声が響きます。今年で5回目の開催となるふたごキャラバンですが、今回初めて関東多胎ネットによる多胎家庭交流会が行われました。
首都圏のふたごサークルを中心に参加を呼びかけ、双子を連れたのべ60組以上の家族が大集合。住んでいる地域を越えて多胎家庭同士が日頃の悩みや情報を共有し合える貴重な機会となりました。
「MIRACLE TWINS」に共感の声
会場では、東京すくすくで連載していた双子育児のリアルを絵と文で伝える連載漫画、南家真紀子さんの「MIRACLE TWINS」をパネル展示しました。
南家真紀子 MIRACLE TWINS「産後女性の死因、1位は自殺 私も双子育児で追いつめられ…」から（2021年4月16日）
2023年12月に最終回を迎えた連載ですが、「いつも楽しく読んでいました」「連載にもあったけど、乳幼児期の双子育児は長くて暗いトンネルのようだったという言葉に共感した」という声が聞こえました。同じ気持ちを分かち合える仲間と共有することで、参加者が笑顔になっていく様子が印象的でした。
【関連記事】産後女性の死因、1位は自殺 私も双子育児で追いつめられ…〈南家真紀子 MIRACLE TWINS〉
東京すくすくのコーナーでは、多胎育児のエピソードをカードに書きみんなで共有できる場を設けました。
「1人が寝たと思ったらもう1人が起きる…無限ループで睡眠不足！！でも寝顔カワイイ♡」「学校のテストの解答が一緒、しかも間違えた答え」という書き込みを見て「うちも同じ」と双子あるあるにうなずく人も。
すぐに着られなくなる服のお譲り会
街中でよく見かけるおそろいの服がかわいい双子ですが、成長にともなって2人同時に着られなくなってしまうという悩みも。
お譲り会にはお揃いの服が並んだ
せっかくなら「2つセット」を必要としている家族に譲りたいという多胎家庭の気持ちに応えた「お譲り会」もありました。不要になった服やおもちゃとほしいものを交換してもらいます。会場には様々なサイズのおそろい服やおもちゃが並びました。
【関連記事】双子家庭が悩むサイズアウト あまり使ってないのに2つ同時に！〈南家真紀子 MIRACLE TWINS〉
「せっかくなら双子に使ってほしい」という親だけでなく、おそろいのおもちゃを手に取る双子の子どもたちもとてもうれしそうでした。
お譲り会でおもちゃを選ぶ子どもたち
昨年好評だった、親子で防災意識を高めるための防災ワークショップを今年も損保ジャパン西東京支店法人支社が開催。損保ジャパンのマスコットキャラクター「ジャパンダ」と一緒に、親子で「もしも」の備えについて考えようと、紙芝居やレスキュー体験をしました。
双子用自転車なら「世界が広がる」
イベントの目的の一つである「外出のきっかけ」作りとして、双子用自転車の試乗会も開かれました。そこでは多胎家庭の抱える「移動の壁」が浮き彫りになりました。
【関連記事】双子を「2人とも抱っこすれば」と言われるけれど…産後の体は限界〈南家真紀子 MIRACLE TWINS〉
試乗会に参加した4歳の双子の家族は、ベビーカーを卒業したものの「（途中で）子どもが歩きたくないと言っても、1人で2人を抱っこするのは難しい。車も持っていないので、公園にも行けない」と、その切実な現状を教えてくれました。自転車を試乗し「（思ったよりも）安定している。双子用自転車があると、世界が広がる」と笑顔。
現在の道路交通法では、小学生以上の子どもを乗せることが禁止されています。ふたごじてんしゃ開発者の中原美智子さんは「（多胎児などの）ケアをする人たちが乗れる乗り物がない」と訴え、この課題を解決するため、署名活動などを通じて、社会への働きかけを継続しています。
毎月の「おしゃべり回」も開催中
今回イベントを企画した、SwingRingのメンバーも全員双子、三つ子を育てている親です。理事の中川美織さんは「日々の仕事や家事の合間にイベントの準備をするのは大変で、時々心が折れそうになることもあります。それでも参加者からの感謝の言葉が原動力となり頑張れる」と次回開催も検討しています。
SwingRingでは多胎家庭同士の出会いや楽しく情報交換しあえる場として、毎月「おしゃべり会」を立川市の子ども未来センターなどで開催しています。詳細はインスタグラムで確認できます。
主催：SwingRing～ふたご応援プロジェクト～ 共催：一般社団法人 関東多胎ネット 協賛：株式会社ふたごじてんしゃ／キッチン大友/有限会社ランエン 後援：東京すくすく（東京新聞）
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