都電荒川線のひみつにこども記者が迫る!貴重な車両検査をじっくり取材【都営交通×東京すくすく 夏休みわくわくキャンペーン】
8年に1度の大きな検査 間近で見学
まずは町屋駅前の会議室に集合。質問やメモを取るときのコツを簡単に話した後、都電に乗って移動します。都電は初体験という子も多く、早くも目が輝いています。下町らしい町並みを眺めながら15分ほど揺られ、荒川車庫前の停留場に到着です。
初めに車両をバラバラにして検査する作業を見学しました。つい先週まで走っていたという2015年製の車両の近くに、重さ最大900キロの輪軸、ドアやブレーキを作動させるための空気圧縮機などの部品が並んでいます。「これは8年に1度の大きな検査です。これから1カ月かけて、一つ一つに不具合がないかを点検して、きれいに整備していきます」という所長の説明を、みんな真剣な顔つきでメモしていました。
こども記者からは「どんなことに気を付けているんですか」と良い質問が飛び出し、「作業所は暑いので、休憩を取りながら作業したり、間違いのないように1人ではなく何人かで確認したりしています」という言葉を引き出しました。
やはり乗り物好きの参加者が多く、架線から電気を取り込む部品の前で所長が「これは何でしょう?」とクイズを出すと「パンタグラフ!」と即答。ボタンを押してパンタグラフを上げ下げする操作を体験したり、車両を載せて別の線路まで横方向に移動させる「トラバーサ」の動きを間近で観察したりしました。
電車内でも取材 何を記事に?
約50分の取材の後は、家族ごとに記念写真。このイベントのために特別に用意した電車に乗り、町屋駅前まで戻ります。涼んでノートを見返したら質問が浮かんできたのか、みんな次々と所長に質問します。
「いろんな色の車両があるのはなぜですか?」「さくらトラムという愛称はどうして?」。車内は即席の記者会見のようです。
最後は、1~3年生は30分かけて取材成果を絵日記に、4~6年生は60分で壁新聞にまとめます。「全部を書こうとしないで大丈夫です。まずはノートを見返して、自分が面白いと思ったこと、書きたいことは何かを決めましょう」とアドバイスすると、みんなすぐに作業に取りかかります。書きたいことが多すぎて迷っている子も、「こうだったよね、あんなこともあったよね…」と記者と話しながら振り返っているうちに、自分のテーマが見えてきました。
「車庫の点検を見たり電車に乗ったりして、都電についてよく分かった」と、母と参加した練馬区の小学4年、今村勇輝くん。写真を撮るのが好きだという板橋区の小学5年、西沢ましろさんも「普段は見られない珍しい部品もじっくり見学できた」と楽しんでくれました。
取材のアドバイス役を終えて
取材のコツ、記事の書き方をどうやって子どもたちに伝えれば良いのか。記者の私にとっても発見の多い、思い出に残る体験でした。時間内に書き終わらない子もいましたが、すべての参加者が大まかに完成形が見えるところまで進めることができ、最後に所長さんから記念品のプレゼントをもらって帰って行く姿は誇らしげに見えました。
こども記者の皆さん、お疲れさまでした。
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