ママの味、キッチンカーで走る! 育児中で働きに出られなくても… 弁当レシピ商品化、収益の一部を還元

加藤健太 (2019年12月14日付 東京新聞夕刊)
子育て世代がつながる
 弁当の移動販売車「キッチンカー」を走らせる東京都内の会社が、子育て中の母親から公募したレシピを商品化し、15日から販売を始める。収益の一部がママに渡る仕組みで「働きに出られないママが輝ける場を」と企画した。健康面にこだわった家庭の味が、はやりのキッチンカーで街に繰り出す。

完成した弁当を手にする内藤涼子さん(左)とシェフの小田桐優さん=東京都葛飾区で

3児の母が感激「いつものレシピが商品になるなんて」

 レシピは、都内のオフィス街をキッチンカーで回るエムズ(葛飾区)が会員制交流サイト(SNS)などで募っている。第1弾は、区内で子ども3人を育てる主婦内藤涼子さん(29)のレシピを採用した。今後は収益の10%が内藤さんに入る。同社は1カ月あたり1万円前後になると見込んでいる。

 主菜の唐揚げは、大豆を加工した「大豆ミート」が使われている。鶏肉よりも低脂肪ながら、味や見た目は鶏肉にそっくり。同社のシェフが色鮮やかな野菜で見栄えを整えて「有機野菜と大豆ミート弁当」として商品化した。価格は税込み650円。

 シェフの小田桐優さん(22)は「子どもの健康を気遣ったママさんならではの発想が付加価値になる」と手応えを語る。内藤さんは「ゼロ歳児がいるので今は働きたくても外に出られない。日ごろ使っているレシピが商品になって、収入も得られるなんて」と感激した様子で話した。

都内のオフィス街を回るエムズのキッチンカー=同社提供

運営会社「ママたちの思いを形に。ブランド化したい」

 エムズの武田政揮社長(30)は、子育てで働きに出られない母親たちが料理を盛んにSNSにアップしているのをヒントに、「ママたちの思いを形にして世間に届けられないか」と商品化を思い付いた。「キッチンカーの人気にあやかって成功事例をつくり、いずれはママたちの弁当をブランド化していきたい」と意気込んだ。

 都福祉保健局によると、車を改装したキッチンカーは、フードトラックやケータリングカーとも呼ばれ、この10年で倍増し、都内で3000台を超えた。担当者は「固定店舗を構えるよりも安く手軽に始められるからではないか」と推測する。

 販売初日の15日は、JR金町駅前(葛飾区)で開かれるイベント会場に出店。出店場所は日替わりで、主に昼食時間帯の都心部のオフィス街。キッチンカー各社の出店状況をまとめて紹介するアプリ「TLUNCH(トランチ)」で確認できる。

元記事:東京新聞 TOKYO Web 2019年12月14日

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