ストップ 子ども虐待〈高野優 思春期コロシアム〉家に居場所がなくても
(2018年11月2日付 東京新聞朝刊)
東京新聞生活面で「思春期コロシアム」を連載中の高野優さんが、11月の児童虐待防止推進月間に合わせ、自らの子ども時代を振り返りました。
消えない痣
母の口癖は「お父さんを怒らせないように」だった。わざと怒らせているわけじゃないのに。そんな言葉より、やみくもに怒られている小さなわたしを、一度でいいから本気でかばってほしかった。
両親は手をあげなかったので、顔や体に痣(あざ)ができたことは無い。でも、言葉の暴力は心の奥深くに痣を残す。いつまでたっても消えない痣を。
振り上げた拳を止める力は持っていないけれど、つらい子どもを知っている大人として、どう寄り添えばいいのかが少しはわかる。
たかの・ゆう
漫画家。真面目な(?)大学生、保育士を目指す短大生、サッカー漬け高校生の3姉妹の母
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