埼玉県内初の公立夜間中学 川口市で4月に開校 入学希望者が続々

井上峻輔、藤原哲也
 埼玉県川口市が4月に開校する県内初の公立夜間中学「川口市立芝西中学校陽春分校」の入学希望者が、60人を超えた。「120人程度」とする募集人数の半分ほどだが、市の担当者は「初年度としては思いのほか、多く集まっている」と好意的に受け止めている。

10代から80代まで 若年層は外国人が中心

 市によると、入学希望者61人のうち日本人が31人、外国人が30人。外国人の内訳は中国12、ベトナム6、韓国4、ネパール2、アフガニスタン2など。

 年齢は10代から80代まで幅広く、若年層は外国人が多く、高年層は日本人が大半だという。

 川口市や周辺の市が2017年秋に行った調査では、夜間中学に「通いたい」と答えた人の8割近くが外国人だった。しかし、現時点では日本人の希望者が半数を占める。

日本人の学び直しの場にも

 奥ノ木信夫市長は17日、報道陣に「外国人が対象だと誤解している人が多いが、日本人できちんと中学を卒業できなかった人や、学び直したい人も受け入れている」と語った。

 募集は開校直前まで続ける予定で、最終的な入学者はさらに増える見込みだ。

 小松弥生・県教育長は同日の定例会見で「潜在的な入学希望者は、もっといると思う。入りやすい環境づくりや、さらなるPRが課題だ」と指摘。川口市の担当者は「今は開校準備が中心だが、来年度に実際に学校が始まれば、より多くのPRができるのでは」と話している。

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