「やりすぎ教育」に注意!親の不安が子どもを追い詰める 教育熱心が教育虐待にならないために
教育熱心なあまり、つい過剰な言動に
「やりすぎ教育 商品化する子どもたち」(ポプラ社)の著書がある臨床心理士の武田信子さん(58)によると、教育熱心は、子どもをよりよい状態にしたいと努める親の「姿勢」。一方、教育虐待は、子どもが耐えられないほど過度な教育を強制する親の「行為」のこと。教育熱心なあまり、つい過剰な言動を取ってしまうことは誰にでもありうるという。
「親が子どもにおいしいものをたくさん食べさせたいと、テーブルいっぱいに料理を並べるのは愛情」と武田さん。同様に進学塾や英語、プログラミングなどの習い事を並べた場合、子どもが苦痛と感じなければ教育熱心な姿勢といえる。
だが、子どもが「食べられない」と言っているのに、親が「せっかく作ったんだから全部食べなさい」と無理強いすると、子どもは愛情と感じられなくなる。武田さんは「おいしいと思うかどうかは提供する側ではなく、食べる側が決めるということを忘れてはいけない」と強調する。
教育はサバイバルツール、という意識
教師教育学の研究者でもある武田さんは、これまで世界中の教育現場を視察してきた。「『勉強しなさい』とガミガミ言う親は、日本などアジアの一部の国に多い」。原因は親個人の問題よりも、親の不安があおられる競争的な教育環境にあるといい「教育を、競争社会を生き抜くサバイバルツールとして捉える傾向が強い」と指摘する。
親ら大人世代が感じる将来への不安や欲望を押しつけられ、子どもが強制的に学ばされていると感じる状態を、武田さんは教育をかたった不適切な行為「やりすぎ教育」と呼ぶ。宿題を終えるまで寝かせないなど「子どもを苦しめていても、親が子どもに必要な行為と思い込んでいると虐待になりかねない」。親は「やりすぎ」か迷ったら、「自分が同じように配偶者や上司に言われたら」「子どもの時、親に言われて嫌だったことでは」と立ち止まり、子どもの立場に身を置いて考えてほしいという。
親がすべきは、勉強したい環境づくり
国連子どもの権利委員会は日本政府に対し、競争的な教育環境の改善を何度も求めてきた。武田さんは「子どもの権利条約にも『休む権利、遊ぶ権利』がうたわれている。今、日本の子どもたちに必要な権利だ」と話す。
勉強しなくていい、子どもの言いなりになればいいという意味ではない。親がすべきなのは子どもを勉強に追い立てることでなく、子どもが「勉強したい」と思える環境を整えること。「親が楽しそうに学んでいる姿を見せるのが何より」と武田さん。例えば英語なら「受験科目だから」ではなく、英語でのコミュニケーションを楽しめる機会を与えたり、好きなアニメなどから学べるよう工夫したりするのもいい。
「子どもの才能を伸ばすにはまず、土台となる親子の安心できる関係を育むことが大切。その上で、大人にしかできない情報提供などをして、意見を聞き、適度な関わり方を見つけて」
なるほど!
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知りたい
教育「虐待」はしたつもりないけど、3人の子供に幼少期から塾やお教室、家で英会話オンリーデー、NHKニュースは英語で見るなどしてきました。「お受験」もしました。
1人だけ公立小に通った子がいますが、今の公立小はおそろしいほど勉強しません。テストも簡単すぎます。これで義務教育か?と思うほど。そんな中、家庭教育や教育産業の利用は親として当然の愛情だと今でも思っています。
結果、3人のうち2人は現在医学生、1人は海外大学に全額奨学金で進学しました。
3人とも夢をかなえる一歩として 18歳の段階で このような進路にすすめたことはやはり0歳から18歳までの親子2人三脚あってこそだと思います。
やりすぎかどうかは 本人や各家庭が考えればいいこと。他人や他の家庭と押し並べて時間が多い=やりすぎ、させすぎ、とかじゃないですよ。
子どものお友達には、いわゆる天才も何人もみてきました。何も教えなくても、NHK教育ラジオを流しておくだけで何か国語も習得してしまう子、東大の文系の受験前日に「興味があるから」といって「数Ⅲ」の授業に出て面白い面白いと言ってた子(もちろん東大現役合格しました)
そういう子は、勉強時間というものを沢山設けたわけじゃないと思いますが、そういう一握りじゃない子は、相当、家庭一丸となった努力がなきゃいけないと思います。
子どもにとっても幸せなこと。