命がけで生徒を守る教師にサポートを 戸田市の切りつけ事件で重傷 市民団体と教職員組合が署名活動

飯塚大輝 (2024年1月26日付 東京新聞朝刊)
 昨年3月、埼玉県の戸田市立美笹中学校で、無差別に人を襲おうとしたとみられる高校生が刃物を持って侵入し、止めようとした男性教諭=当時(60)=を切りつけた事件を受け、戸田市の保護者や退職教員らでつくる市民団体と市教職員組合が、学校警備の強化や被害者救済の円滑化を求める署名活動を署名サイト「change.org」などで始めた。1月25日現在で1万5000人以上の署名が集まっている。2月15日に市議会に提出、菅原文仁市長にも渡す予定。
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学校の警備強化と犯罪被害者の支援拡充を訴える署名活動のチラシ

警備強化、弁護士の配置…市長に提出へ

 事件で教諭は腕や腹部を刺され重傷を負い、腕に障害が残った。教諭は事件後、労災や加害者側との示談の交渉についての補助が乏しく、ほとんど自力での手続きを余儀なくされたとして支援の拡充を訴えていた。

 署名活動では、

  1. 学校警備員を複数配置し、切れ目のない警備体制にすること
  2. 学校での犯罪で心身に傷を負った教職員向けの相談窓口を設置しワンストップのケア体制とすること
  3. 学校での事案に助言する弁護士「スクールロイヤー」の支援を学校で犯罪などの被害を受けた教職員が受けやすくすること

―の3点を求める。

 戸田市教職員組合の島﨑奈々子委員長は「多くの署名が集まり、児童生徒と教職員の安全を願う思いを実感している。教育の安全のために力を貸してほしい」と呼びかけている。

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