保育施設の「実地検査なし」方針、パブコメに反対などの声280件 厚労省は実施延期

(2022年1月27日付 東京新聞朝刊)
 自治体職員による保育所などの実地検査を義務付ける児童福祉法施行令を改正し、4月から書面やリモートでの監査も認める方針について、厚生労働省は26日、実施を今夏以降に延期することを明らかにした。厚労省が実施したパブリックコメント(意見公募)には施行令改正に反対する意見や、実地検査の重要性を指摘する声など計280件が寄せられたという。 

施設側も検査希望「異変に気付きやすい」

 厚労省は、新型コロナ感染対策として書面などでの検査を求める自治体の提案を受け、実地検査の義務付けを施行令から削除する改正を検討している。

 26日には大学教授や自治体職員らでつくる研究会で、意見公募の結果を公表。実地検査について「法的根拠は残して」「保育施設の規制が緩和されているからこそ、しっかりした監査が必要」「実地でなくても良いなら、問題を隠蔽(いんぺい)しやすくする」など、存続を望む声が多数紹介された。施設側の「実際に見てもらう方が、異変に気付きやすい」との指摘もあった。

表 実地検査の主な項目

「実地検査を原則」求める意見相次ぐ

 施行令改正の時期は、研究会側から「周知期間も含め2023年度からにしてはどうか」との提案もあった。また、施行令を改正したとしても実地検査を原則とし、例外で書面監査などを認める際の要件を明確にするよう求める意見が相次いだ。

 厚労省は、これらの意見を踏まえて施行令改正の検討を続ける。新型コロナの感染急拡大への対応や「こども家庭庁」創設に向けた作業で人手が足りず、改正スケジュールは見直すという。

元記事:東京新聞 TOKYO Web 2022年1月26日

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