4歳児に初めてのマイ箸を贈りたい 静岡・長泉町が町有林の間伐材を活用 ふるさと納税制度の寄付呼び掛け
佐野周平 (2020年10月26日付 東京新聞朝刊)
静岡県長泉町は、町有林の間伐材で作った箸を4歳児に贈る事業資金に充てるため、ふるさと納税制度を活用した「ガバメントクラウドファンディング(GCF)」で寄付を募っている。趣旨に賛同した人が寄付を寄せるGCFの活用を模索する中、その第一弾として、町有林の有効活用を図る「はじめてのマイ箸プロジェクト」を発案した。
名前入り 来年400人に
長泉町には「あしたか牛」や「長泉メロン」などの特産品があるが、町は返礼品ありきのふるさと納税制度と距離を置き、取り扱う返礼品は地場産品詰め合わせの1品目しかない。寄付金の具体的な使途を示し、賛同者に寄付を寄せてもらうGCFを活用することに、町の担当者は「返礼品ではなく、この事業を応援したいという思いで寄付を集めたい」と説明する。
長泉町によると、ヒノキの間伐材で名前入りの箸を作り、箸を使い始める時期に当たる4歳児に贈る。間伐材を加工するには一定期間乾燥させる必要があり、4歳児約400人に贈るのは来年8月ごろを予定。来年度以降もプロジェクトを継続する方向で検討している。
寄付の目標額は100万円
自然を大切にする心を育む機会にもつなげようと、9月には長泉町内の年長児約40人が間伐作業を体験。木にのこぎりを入れたり、作業風景を見学したりした。町は町内の各園に体験を呼び掛けている。
12月末まで寄付を募り、目標額は100万円。寄付額が100万円に届かなくてもプロジェクトは実施する。町外から1万円以上寄付した人には、お礼の気持ちとして地場産品の詰め合わせを贈る。
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