俳優 杉浦太陽さん 「マジですか」と思った妻の言葉 そこから自分は変わった
子どもは4人 夫婦げんかも多かった
小学6年、3年、1年と1歳の4人の子どもがいます。夫婦どちらかだけで家庭を回すのは大変。わが家は2人とも家事・育児に参加することで、家庭が円滑に進むと思っています。
最初からうまくいったわけではありません。初めは小さなけんかも多かった。子どもを寝かしつける時間に僕が帰って、「音が大きい」と怒られた。こっちは仕事で疲れて帰ってるのに、そんなことで怒るの?と思いました。でも、休みの日に一緒に過ごして分かりました。24時間子どもとずっと一緒で、やっと寝かしつけた時に、ガチャと入られたら怒りますよね。
経験しなかったら分かりませんでした。そこで僕は、妻のリズムに合わせて育児をサポートするようにしています。まず、「今、手が空いているから何を手伝ったらいい?」と聞くことから始めました。手伝いながら、妻の作業の流れを知った上で、初めて自分から動けるようになります。最初から自分が率先してやろうとすると、妻のリズムを崩してしまう。
「立ち会わないなら抱っこさせない」
最初の子どもの時に、大変さを共有するのも大事でした。僕は妊婦健診も一緒に行きました。心音を初めて聞き、一緒に感動できた。「ここに命があるんだ」と実感したら、自然に妻を大事にしたいと思いますよね。
もとは、妻のひと言がきっかけ。「健診や出産に立ち会わないなら、赤ちゃんは抱っこさせない」と言われ「マジですか」って。結婚当初は料理や掃除など基本的なことも一緒に覚えていきました。初めての経験を一緒に過ごしたことは大きい。率先して育児に参加しようと思ったのは、妻の存在が大きかったです。
家庭では妻が「太陽」 子どもも笑顔に
夫婦は、違う人生を歩んでいます。僕はもともと、友達付き合いを一番優先する人生。結婚後も、家庭も大事だけど友達も大事だと、もめたこともあります。結婚してない友達が夜に飲み歩いていて、うらやましかった。今は家庭が一番。友達も結婚し、「大変だったんだな」と言ってくれます。
時には夫婦で腹を割らなければならないこともある。僕らは話し合って、一緒にいる時間を共有しようとなった。一緒にご飯をつくったり、スキンシップをとったり、少しずつ距離を縮めた。こうした過程があったからこそ、今の夫婦のスタイルがあります。
僕の名前は太陽ですが、家庭では妻が太陽です。家庭の太陽が輝いてないと、家の中も暗くなる。妻を笑顔で輝かせることで、子どもたちも笑顔になる。僕はそのサポートをしています。
杉浦太陽(すぎうら・たいよう)
1981年、大阪府寝屋川市出身。2001年にドラマ「ウルトラマンコスモス」で主演。妻は元モーニング娘。の辻希美さん。「ベスト・ファーザーイエローリボン賞」「イクメンオブザイヤー」など育児に関する受賞歴も多い。「趣味の園芸 やさいの時間」(NHK Eテレ)などに出演中。
すくすくオンライン講座「杉浦太陽さん×産後クライシス」9つの質問に答えます
- 「産後クライシス」はありましたか?(3月5日公開)
- 子どもが生まれ、夫婦のケンカが増えました。「こういう言い方をされれば素直に受け取れる」など、夫側の気持ちは?(3月5日公開)
- 1人目で手いっぱいで、夫を遠ざけてしまいがち。2人目、3人目もほしい気持ちはあるのですが、こういう時期をどうやって乗り越えましたか?(3月6日公開)
- 家庭のことに、どのくらい関わっていますか?(3月7日公開)
- 忙しい時、夫婦で話す時間をどのようにして取りましたか?(3月8日公開)
- 息子には夫のようになってほしくありません。男の子の子育てで気を付けていることはありますか?(3月9日公開)
- 男友達との付き合いや、仕事のやりくり、どうしていますか?(3月10日公開)
- お子さんたちのケンカには、どのように対応していますか?(3月11日公開)
- コロナ禍、家の中でどのように工夫して遊んでいますか?(3月12日公開)
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