1歳娘を保育園に預け、朝晩しか向き合えず…愛情不足を感じないか心配〈宮里暁美の子育て相談〉

(2023年11月21日付 東京新聞朝刊)

育休から仕事復帰したけれど…

 育休後に仕事へ復帰し、1歳の娘は保育園に預けています。夕飯と寝かしつけ、朝食の世話という短い時間しか子どもに向き合えません。愛情不足を感じないか心配です。(30代母親)

イラスト・永須華枝

手を抜いてでも「楽しい時間」を大切に

 お母さんの職場復帰、お子さんの園生活の始まり、ともにおめでとうございます。家事や育児をしながらの仕事ということで戸惑いもあるかもしれません。どうぞ無理をせず、ゆっくり歩き出してください。保育園の送り迎えをしているお母さんやお父さんを見ると、かつての自分と重ねながら勝手にエールを送る私です。

 子育て真っ最中のころを思い出します。わが子を誰かに託して仕事に行く時の気持ちと、仕事を残しながらわが子を迎えに行く時の気持ちは、それぞれに複雑さをはらんでいました。どこか後ろめたく中途半端で。わが子を引き取ってからの夕食、入浴、睡眠へと怒濤(どとう)のような時間。笑う余裕もなかったように思います。

 そんなころ、忘れられない出来事がありました。仕事に行き詰まりしょんぼりした気分で保育園に迎えに行き、1歳になるわが子を抱きながら家へと向かう階段を足取りも重く、登っていた時のことです。私の肩を抱っこひもの中のわが子がポンポンと優しくたたいてくれたのです。小さな手のポンポンは、格別に優しくて心にしみました。「お母さん、大丈夫? 元気出して」と言ってくれているように思えて涙があふれてギュッと抱きしめてしまいました。

 わが家では子ども3人が保育園でお世話になり、計15年間送り迎えしました。たくさんの子育て友達もできました。その子どもたちも今、みんな大人です。

 1日が36時間あればと思ったりしましたがそれは無理。ならば、手を抜けるところは思い切り抜いちゃいましょう。買ってきた総菜をお皿に移し、冷凍ご飯を温めたとしても、おいしく食べれば、最高のごちそうになります。お風呂に入浴剤を入れて温泉気分を味わえば、格別に楽しい時間です。夜は一緒に寝てしまい、早朝に片付けるのもあり。楽しい気持ちの時には道が見えてくるはず! どうぞあなたらしく歩んでください。

 (文京区立お茶の水女子大学こども園・前園長、お茶の水女子大学特任教授)

1

なるほど!

2

グッときた

0

もやもや...

0

もっと
知りたい

すくすくボイス

この記事の感想をお聞かせください

/1000文字まで

編集チームがチェックの上で公開します。内容によっては非公開としたり、一部を削除したり、明らかな誤字等を修正させていただくことがあります。
投稿内容は、東京すくすくや東京新聞など、中日新聞社の運営・発行する媒体で掲載させていただく場合があります。

あなたへのおすすめ

PageTopへ